ヒラサワソロ全(大体)CD感想

ヒラサワにはまって大体5年くらい経過したのでちょっとした覚書。

1.時空の水(1989)

金星があれば全てよし。ソロ曲の中でも一番好きな曲がコレ。テクノ標榜するミュージシャンなのに一番好きなのがアコースティックとは。声が好きなんだは。

仕事場はタブーなど、まだP-の名残を感じさせる。ソーラレイもさわやかではなく不気味な歌い方で癖になる味。

最近あまり1枚目はライブで歌ってくれなかったが、2555でデューンを聞けて感動した。「僕」って言ってるのはこのアルバムが最後位か。貴重。

好き度:★★★(普通)

2.サイエンスの幽霊(1990)

タービンが入っているCDとして一部では有名だが、実はあまり好きではない。ノリノリ系よりしっとり系の方が好きなので。なので全体のリピート率は最下位かも。

しかしソロ史上最も変な曲、夢みる機械はヒラサワの代名詞である。2551のライブ版が最高。ロケット、QUIT等好きな曲はライブ音源で聴いている。ロケットが金星と同じ旋律だと知った時は驚いた。

FGGが地味に好き。

好き度:★★(ちょっと苦手

3.ヴァーチュアル・ラビット(1991)

好きになった当初はこのアルバムが入手困難だった。現在は再発なり、ハルディンドームなりで入手できるようになったので喜ばしい限りである。私はそんな入手が難しい時代にブックオフで簡単に手に入ってしまった幸運者である。

が、結構全体としては地味目なアルバム。

アメリカ批判ど直球な鷲のギターソロやひたすら低音で暗く怖い太陽の木等が聞き所。

山頂晴れてや死のない男はライブ音源で聴いてしまう。

ヒラサワ作物語や影うさぎ耳等、歌詞カードが中々見ごたえ有なので余裕があれば是非ハルディンではなく単独CDを手にしてほしいものである。

好き度:★★★(普通)

4.AURORA(1994)

バンド活動再開を経てこれまた地味目な1枚。PV含めファンにとっては鬼門な?ラブソングもここに。

サバスのSupernautのリフを借りた舵をとれやフェードラまんまなトビラ島などヒラサワの影響所がわかりやすいアルバムでもある。

初めて聞いた際にはなんじゃこりゃと思った呼んでるベルに愛着が沸いて来た今日この頃。

ジャケ写含め宮沢賢治早く読まねばなあと思う。2550のスノーブラインドがライブ音源の中でランキング上位に好きだ。ハイブリッドライブで聞けて感涙。

好き度:★★★(普通)

5.Sim City(1995)

私がニコ動で薦められ初めて買ったソロCDがこれだった。が、大分癖のある1枚ではあると思う。濃縮度高し。環太平洋擬装網やアーキタイプを最初に聴いたときの衝撃たるや。これを超えてしまえばヒラサワールドにようこそである。

何故タイなのにトルコ軍楽、キリスト教が混じってくるのか。それがヒラサワールド(と言って何か理由があったら教えてください。無知なので)。

月の影が苦手な声域なのだが時々無性に聞きたくなる。

通して聞くのは意外に少ないかも。

好き度:★★★(普通)

6.SIREN(1996)

アカペラの如く音数少な目で始まるこのアルバム、個人的にはヒラサワの声量の弱さが透けてしまっているような気がする。SIRENインタラは最高なんだけれども。

サイレンという題の曲でうーうー言ってしまうという、時に笑ってしまう行動をするのがヒラサワクオリティ。

出勤時はオンラインマレーシアで気合を入れる。暑い時期は特に。SIRENインタラのセイレーンがライブ音源の中でピカイチに素晴らしい。最後の繰り返しが何かが乗り移るかの様な呪文の様な。ただただ圧倒され聞き入る。

シャムライツの歌詞の意味はさっぱりわからないが曲調が好きだ。美しい。

好き度:★★★(結構好き)

7.救済の技法(1998)

初心者に薦めるならこれを真っ先に選ぶ。私がはまったきっかけが庭師だからというのもあるが、静動のバランスが一番好きな部類だからというのもある。マザーと橋大工とか。

おっさんの声が落ち着いてきたからというのもあるかもしれない(というか多分それが主要因)。

帰宅する際の曲は結構な確立でマザーになる。というか聞くと無性に帰りたくなる(聞かなくても常に帰りたいとは思っているが、さらにひとしお)。

 インヤーで始まる衝撃。中々他の歌手では無いよな。

余談だが、最初に購入した際HQ版だったので余韻がぶち壊しだったのだが、ハルディンが出て解消された。めでたし。

好き度:★★★★★(相当好き。人に薦めたい)

8.賢者のプロペラ(2000)

まるごと錬金術がテーマというヒラサワ趣味が存分に入った1枚。ますます歌詞の意味が理解不能。マンドレイクと聞き比べてみると面白い。何故愛が怪力で来るの?

バリバリファルセットに度肝を抜かれた円積法(別名:ネカマの歌)や高低差とギターソロがかっこいい達人の山(タイトル理解不能)が好きだ。ライブ版がこれまたかっこいいのよ。賢者インタラと2551。

珍しくギターソロの長い達人やアルベドのアコギバージョン、ピコピコ度が薄くなって聞きやすくなったロタティオンなどmp3版も必聴。

好き度:★★★(結構好き)

9.BLUE LIMBO(2003)

9.11に端を発する、ヒラサワ怒りのアルバム。それだけに難解かつメロディアスではなくお経度が増して初心者には聞きにくいかもしれない。私は結構好きだが。涼を求めて夏に聴きたくなる。

祖父は初っ端から巻き舌が炸裂していてらしくて大好き。他に無口な門やHALOの様な静か目な曲が好み。逆に表題曲のリンボーはそんなんでもない。

DDTの歌い方は笑ってしまうと同時に歌詞の内容は背筋が寒くなるような恐ろしさなのがヒラサワ節。

高貴な城は珍しく直球な反戦歌。テレビを通して戦争を眺める自分の立場を考えさせられる。タイトルにはプログレっぽさも感じる。

インタラがリカンベントに乗って登場したりエンタメ度が高く最高傑作。きれいなヒラサワことルークサトワンコンディアオだけはいけすかないが。

 好き度:★★★★(好きだが、薦めるにはまだ躊躇)

10.白虎野(2006)

1曲目から長めのシリアスな曲から始まるのだが、コーラスは何故かハ行ナ行なのでなんだか笑えてしまう。作ったのか何かのサンプリングなのかはわからないが。

記憶から来た男(初っ端ジェントルマンなのが耳慣れない歌詞でずっこけてしまう)、Σ星のシダのバカコーラス、強引な曲転換が特に好き。確立の丘の普通っぷりもまた良いものだ。

表題曲の白虎野はー娘の方がコーラスが美しくて好き。ヒラサワ声と女性コーラスは戸川さんにしろ毎回ぶつかるというかVSの如き様相になるので自分の声に合わせて調整したボカロ声の方がコーラス然とした美しい響きになっている。冒頭の美しさといったら、何回でも聴ける。難しい曲の様だがライブで完璧に歌い上げた時のすごさと言ったら奇跡の様。

入力するたびに思うのだが、いい加減びゃっこで一発変換出来る様になってほしい。覚えさせればいいんだろうが。

ベーグル二口は忘れられない思い出。

パレードはパプリカの挿入歌と合わせて傑作の一つ。語感が素晴らしい。奈落の底に落とされて終わる。

好き度:★★★★(もう一曲突き抜けた物があれば最高だった)

11.点呼する惑星(2009)

はまった当初、これが最新で、一番好きなアルバムだった。今は少し熱も治まって2、3番手にはなっているが。ピコピコ具合や音の遊び方も面白い。裏声とシャウト、地声のバランスが程よくミックスされている、声の良さを堪能できるアルバム。

人体夜行がほぼ地声で展開するので好きだ。

王道楽土はライブでのシャウトとギターソロが熱い。

好き度:★★★★(薦めたいがやや地味かも)

12.現象の花の秘密(2012)

ソロ現時点で核を除き最新作ではあるが、正直まだ消化できていないかも。幽霊船、ガーベラ、冠毛が特に好き。

パリーン音のしつこさに窓割りシリーズもここまで来たかの感。

インタラの表題曲の歌い方の荒さに変わって無さを実感し嬉しくなった。2パターンのオチが最高。サービス精神に脱帽。

好き度:★★★(好きだが、もっと聞き込まねば)

→P-編に続く