ヒラサワプレイリスト30

2555DVD発売前に書いた突発的勢いのプレイリスト。CD感想とやや被るが、勿体無いので載せとく。きっとファンもドン引きの選曲だ。

1.金星…89.時空の水
 ソロ第一作のラスト。アコギヒラサワ流ラブソング。はずせない。
 だって金星ってヴィーナスだぜ。美の女神で愛の歌だぜ。

 これを歌えば乙女はイチコロ(古)だと思うのだが、
 カバーしているのは女性ばかり(一人称がボクだからかね)。
 それはそれで良いのだけれども。

2.美術館で会った人だろ…79.IN A MODEL ROOM
 メジャーデビュー曲。
 一見ストーカーソングだが、NO ROOMな曲。
 主張は30年経っても不変。はずせない。
 一番ロックしてる曲かも。

 1、2は断トツ再生回数1位2位。

3.白虎野の娘…08.PHONON 2555 LIVE
 原曲も良いがライブの方を。
 口からCD音源のこのライブアルバムの中で、これだけライブ感(さすがに苦しそう)のあるテイク。
 ヒラサワも人である事を実感。

 原曲はひたすら美しい曲。
 執拗な繰り返しが神々しさに変わる。特にライブでは倍増。
 冒頭の女性ボカロと合わさる部分、
 たいてい、生身の女性ボーカルはヒラサワ声と喧嘩するのだが(勝負!という感じになる)、
 自身で合わせた声はよく調和し、この世の物とは思えないキレイさ。引き込まれる。

4.ダイジョブ…80.LANDSALE
 ボクの声が聞こえるかぁ!
 ヒラサワの歌詞はわかりにくいわかりにくい言われますが、
 P初期2作はわかりやすい部類(だよな?)。
 おっさんの主張って割と、どストレートだなと思う。

5.ビストロン…04.ビストロン
 二重思考といえば核P。
 激しい曲ばかりの中から静のこの曲。
 晴~れませ~ 和口調がうさんくささ満点。

6.Tales From Pornografhic Ocean…06.unreleased materials vol.2
 何故かここにマンドレイク。
 しかもテールズなのはマイブームだからか。
 マンドレイクから一曲と言われたら迷わず終末なのですが、vol.2からはこれかなあ。
 途中の静かで淡々とした部分からギターバリバリの後半への展開が好きです。

7.MOTHER…98.救済の技法
 母なのに雄雄しい。
 この曲を聴くと無性にどこかに帰りたくなる。
 帰りのテーマに流してほしい(七つの子みたいに)。

8.万象の奇夜…08.PHONON 2555 LIVE
 Live版がとても好きだ。だから早く2555が見たい。
 歌詞も本当に何かが起こりそう(新たな命の誕生か)。命の風。
 きぃーやーの連続はもう悲鳴の如く。

9.HOLLAND ELEMENT…84.ANOTHER GAME
 ここの二つはヒラサワアングラ編。
 珍しくLIVEの方法より原曲の方が好きな曲。
 (みちーゆくーのリフレインがあんまり好きじゃない)
 この曲は不気味さが良く、
 ドラムの重々しい音やなんかが、ひゅうどろどろな怪談を思い起こす。
 生きてる実感の沸かない、からっぽの歌。ここからソロに至ったのが救われる心地。

10.Zombi…82.Perspevtive
 オランダからの流れでこれ(発表順は逆だが)。

 アルバム・パースペの曲はどれもパイプの如く中身が通り抜けて、空虚な感じ。
 言葉と時間と距離と空間。
 ここ1年位でようやく好きになった。この空間が心地よい。
 このアルバムがP-MODELファン内で最高評価らしいというのもうなずける。

 中身のないゾンビ(過去の物語?)がよみがえって来る。

11.いまわし電話…81.POTPOURRI
 ベストには必ず入れる曲。
 いくら言葉を尽くしても相手に伝わらない孤独。
 オランダと同じく、ソロと通して聴くと感慨深い。

12.ロタティオン(LOTUS-2)…00.賢者のプロペラ
 一転、生まれた可能性の全てを寿ぐ歌。
 遥かな過去 遥かな今日 明日さえもここに
 CD版は割とピコピコ音が派手なのですが、
 mp3版の方がオケが多少薄くなり声が聞こえやすくて良いです。

13.potpourri…81.POTPOURRI
 歌い方はパンクでも歌詞は耽美。ヒラサワ節である。
 これもベストには必須曲。
 後のライブの、がならないバージョンもとても普通で好きだ。まるでロック歌手の様で。

14.冠毛種子の大群…12.現象の花の秘密
 最新アルバムの中で今の所一番。
 ラスボス曲とも言われる。
 感情の解放。
 花や種子、テーマはマンドレイクにも通ずる?

15.Rocket Shoot…
 ブーム曲。今までならサビが強い2の方を選んでいたんですが。
 高音最高。ブラックインホワイトも同じく。
 ENOLA~音廃あたりの歌詞テーマって大体似通ってる気がする。

16.列車…94.LIVEの方法
 擬似ライブアルバム、LIVEの方法最高。
 声の調子が最高潮。
 やけくそな愛の行方。一気に跳ぶよに本気で愛して。
 頑張ってる感のあるヴァーチュアルライブ版も好きです。

17.Sim City 2…01.SOLAR RAY
 音数を絞ってあるため、狙いすぎなタメがさらに過剰に。
 声も際立ちホントに凍えそう。

18.MOUTH TO MOUTH…84.ANOTHER GAME
 まさに勢い選曲。リストでこれが流れるとちょっと恥ずかしい気分になる。
 「テコドント――」が何故これになったのか。
 同アルバムのBIKEと置換可能。

19.ECHOES…84.ANOTHER GAME
 potpourriと同様、アルバム最後の曲。身体は死にかけ、心は孤独。
 この情けなさダメさが相当好きです。

20.QUIT…08.PHONON 2555 LIVE
 歌詞の韻が良い。重ねた月日を霧に消す。
 イオンの調べに踊る賢者。これぞテクノ。

21.スケルトン・コースト公園…89.時空の水
 テクノ民謡。
 節回しは民謡、歌謡なのに歌詞にミクロマクロなんかが飛び出すのが面白い。
 論理空軍も同じく(リストに入らなかった)。
 陽炎たつ海の情景がきれい。白虎野に通ず。

22.庭師KING…98.救済の技法
 はまったきっかけ。はずせない。
 ヒラサワ数え歌。宮沢賢治
 「自分の中の庭師を目覚めさせよ」聞くと活力が沸く。
 魔法という言葉がさらっと出てくるのも良い。

23.different≠another…81.POTPOURRI
 庭師で荘厳な気持ちになったのに次がこれかよ。完全に曲順ミス。
 最ハジケ曲の一つ。

 どんなに奇矯な事をしても誰も気づいてくれない。これまた孤独。
 本当にアイスクリームで生きるを実践したら死ぬから(意訳)、とご本人の発言はありましたが、
 歳と健康が心配になった時に、
 アイスクリームで100年生きるからダイジョブだと思って笑いにかえております。
 それにしてもなんてロマンチックな膝蹴りなんでしょう。
 直接相手に暴力ふるう表現ってほぼ無かったような。

24.オハヨウⅡ…84.SCUBA
 P2作目からこの歌が出てきたのが、今聞くと驚き。
 1作目テクノポップで次作しょっぱなこの歌を突きつけられてどう思ったのか気になる。
 (あとウルトラヴォックスの引用は皆気づいたのだろうか)
 分離不安、胎内回帰、無意識の混沌とかなんとやら。
 その頃からユング派だったのかしら。
 Ⅱはたしか歌詞が一部ポジティブに変わっていたはず。

25.FROZEN BEACH…95.SCUBA RECYCLE
 アレンジ激しいリサイクル版。オーガン見てないや。
 科学と祈りの狭間 フローズンビーチ
 ヒラサワ世界のテーマ。ユングのそのまま引用らしい。
 珍しいどストレートの恋愛(隣人愛でなく)ソング。

26.夢の島思念公園…04.妄想代理人サウンドトラック
 妄想代理人のOPはこの歌も相まって、
 小学生の時に見たらきっとトラウマになっていただろう恐ろしさ。
 目前の脅威に背を向けて、楽しい事だけを考える。これも二重思考?
 相変わらずディストピアまっしぐら。
 ヨーデルが冴え渡る心地よさと気持ち悪さが最高。歌詞がちょっと古いけど。

27.地球ネコ…12.HALDYN DOME
 んでこれ。この一曲でHALDYN DOMEの元は取れた。
 さすがに元タカラヅカ劇団四季の迫力には負けますが、
 58歳(年齢不詳)の子供曲の破壊力たるや。
 最初なんでポチ? 地球イヌじゃないの?と思いましたが、
 地球○○と人間、ポチ(人間界の物)という風な分け方なのね。
 地球○○はグレートマザーみたいな物かしら。

28.Big Brother…04.ビストロン
 代表曲と言っても良いんじゃなかろうか。無料配信曲だし。
 吐き気を催す程の過剰な音の重ね方。痙攣する電撃。
 メカノ限定の分離帯様はさらにデストロイギターも加わり、脳ががんがんする出来。
 今の時代も1984年の様な監視社会なのか。

29.円積法…00.賢者のプロペラ
 順序的にdifferent≠anotherの前後に置くべきだったな。失敗。
 別名ネカマの歌。
 イメージは真っ赤。ヒラサワ曲って意外とアフリカ系のイメージも使ってるよな。

 ファルセットが癖になってきたら、
 もうヒラサワールドから抜け出せない所まで来ている。

30.人体夜行…09.点呼する惑星
 最後に沈静化。
 一時期こればかり聞いていた。点呼ではこれが1位。次点はアストロ帰還。
 人体は着る物なのか。
 これも庭師の様に活力が沸く歌。静かに心洗われる。


mp3版も入れたい。
ギター曲もファルセット曲も全然入ってないし。
30曲じゃ全然足りんわ。
30年で30曲ならマンドレイク入れたら40曲にすべきだな。

再追加:マンドレイク感想

マンドレイクも忘れてた。これは「早く完全版ライブCDを出せ」に尽きる。絶対しないだろうけど。ヒラサワ歌唱版・錯乱(これは残ってないかもしれない)、夜になったら、ライブ版・マンドラゴラと終末が聞きたい。

感想は2枚まとめて。

1.2.

・マンドレイク結成からその後の活動経緯をヒラサワ自ら書いたブックレットが面白い。メカノでもらえる特典も合わせて読むとなお一層。何故レコードを出す事無く終わってしまったのか。メカノ店長はちょっと大げさにほめ過ぎだと思うが。ライブに行った事があるのが羨まし過ぎる。

・サバスのカバー聞きたい。ボーカル、アベさんだけど。

・歌詞カードも入れてくれれば良かったのに。CD出す位なら。

・ついでに再発時に歌詞変えてしまったのがなあ。意味通らなくなってる所もあるし。

・テールズはおそらくスタジオ版だと思うのだが唯一これはライブ版にはしなくて良かったと思う。著作権的にどうなのか知らないがそのままだったら恥ずかしくて聞けない。

・作曲センスに関しては当時演奏力の限界もあったと思うが、正直飾り窓と終末以外はいまいちな感じがする。それだけに一層ライブ版マンドラゴラが聞きたい。

・打ち込みとライブ比較するとやはり圧倒的に田中さんのシンセの魅力が無くなってしまう。ライブ版が聞きたい……! もちろん田井中さんのドラムもだが。

・錯乱はアベさんの声が最初慣れなかったが、おっさんギター専業時代の音が存分に聞けるのと、この時確実に4人ともロン毛だった事を想像しながら聞くと感慨深い(78年9月以前の曲はそうだったが、確実ではないし)。

・マンドレイクの話をする時に「伝説の」と付けられるのがなんとも。当時レコード発売してればなあと悔やまれる。

・阿久津さんと誰か連絡取り合ってないのかね。現在のジャンルが全く違うか。取ってたとしても平沢さんが今更マンドレイクをやるとは思えないし。

・あらためて聞くと今のソロって核マンドレイクだよなあと思う。プログレ訛りが随所にある。それで満足しなければ。

ほぼ愚痴だ。

とりあえず終末初めて聞いた時はこのジャンルも網羅していたのかと、一層ヒラサワファンを続ける決意を固めたのであった。全ての曲の中でこれが一番好きかもしれないと自覚するとやはりミーハーなのだなという。

好き度:★★★★★★★★(これもまた別格)

追加:核P-感想

核P忘れてた。両方好きだが2枚目より1枚目の方が好きです。終わり。

ともしたくないのでやっぱり書く。

1.ビストロン(2004)

最初に聴いたときやりすぎに感じられて笑ってしまった。その時のワクワク感は忘れられない。これだからヒラサワファンをやめられなくなってしまった。ソロに比べて圧倒的にわかりやすい歌詞。なめた曲調。その裏に隠れた(てないか)怒り。がなりをファルセットに変えパンク精神いまだここに有。もっと巷で流れてほしいのだが無理だよな。初めて聞いたのは2010年頃だったと思うが、陰謀論は今の方が現実味を帯びて理解できるようになった気がする。

暗黒πドゥアイが一番好きなのだが(もっともやりすぎな曲)、タイトルの中2病(誤用?)っぽさと言ったら。意味はハルディンの様な一緒に行こう的な暗黒引きずり込みソングだと思うのだが。

ビッグブラザーやTVなどタイトルにプログレの影響を感じさせる曲もちらほら。

ソロP-含め一番好きなアルバムかもしれない。

好き度:★★★★★★★★(星何個が上限ですか)

2.ギプノーザ(2013)

約10年を経て制作されたまさかの2枚目。多大な期待を持って望んだが、震災後の現象を経て1作目よりはトーンダウンしたかもしれない。しかし、表題曲がパワーホールっぽいなど、1作目より初期P-を意識して作ったと思われ、往年のファンと平沢にとって悲願だった田中さんの参加が何よりも嬉しいニュースだった(そのままP-復活してくれれば歓喜だったがそう上手くはいかないのであった)。

ヴァンゲリスELPかはわからないがB級SFっぽい電子音と歌詞も聴き所。排時光が好きだ。

何年ぶりかのギター抱えてのライブも嬉しかった。やはりギターを持つ平沢さんはかっこ良かった。

エンディングにふさわしい希望曲・タイムラインで幕を閉じるが、再び核P-が現れる時はくるのだろうか。とうとうソロと融合してしまうし。後9年後か? おっさんいくつになっちゃうの。

好き度:★★★★★★(次作が待ち遠しい)

P-MODEL全(ではないが大体)アルバム感想

ソロ編で思ったより時間を費やしてしまったので書ききれるかどうかわからないが手短に。

最初に断りを。ここで聴いているアルバムはほぼ亞種音版です(結局亞は閉じたのか開いたままなのかどっちにすりゃええの)。

1.IN A MODEL ROOM(1979)

最初に見たびじつかんの映像の衝撃と言ったら。即画面を閉じたのであった。ソロを認識してから再度映像を見直したが中々同一人物と思えなかった。今では大好きなアルバムになったが。ダサさと気持ち悪さ70パーセント、残りのかっこよさ30パーセントがとても良いのだ。ライブ音源を聞くと楽しげに観客が踊っているようだが、よくこの曲で踊れたなと。鬼気迫る物があって怖い。当時よくもこれをテクノ「ポップ」と呼べた物だと思う。

平沢作詞曲で血が頻出するのがマンドレイク時代の名残っぽい。

びじつかんは一聴するとストーカー曲だが、今は自分の殻に篭ってしまった人を助ける歌だと思って聴いている。この曲が無いと始まらない。ヒラサワの根幹。NO ROOM。

びじつかんの鼻すすり、MOMOの咳払いを消していない所にヒラサワの曲作りの精神を伺える気がする。びじつかんの佐久間さんの手が入っていると思われるシングル版、DROPSに収録されているバージョンではその音は消されている(というか普通は消すよな)。

ここまで書いといてナンだがびじつかんのことしか言って無い気が。多くなってしまったので次に行く。

好き度:★★★★★★(これが原点。必聴)

2.LANDSALE(1980)

不気味な曲調と、ニューウェーブであるウルトラヴォックスの引用で始まった、早くもテクノポップと呼ばれる事への反抗を始めたアルバム。

25万枚のプラチナディスクでP-史上一番の売り上げだそうだが、歌詞が恋愛方面に偏ったせいか不気味さが増している気がする。何故売れた。時代か。

ミサイルの還弦には驚いたが、「ラブ」ストーリーの笑い声が最高で是非そちらをリメイクしてほしかった。無理か。

個人的にマンドレイクの後にI AM ONLY~を聞くと自分のミーハー心が戒められる心地がする。どうでもいいですね。

このアルバムには合っていると思うが秋山曲がやっぱり苦手。

不気味に始まり不気味に終わる。全然ポップじゃない。

好き度:★★(曲によっては最高)

3.POTPOURRI(1981)

P-の中で一番好きなアルバム。かと言ってファンの中でこれが好きと言う人とはあまり友達になりたくないかもしれない。3人でレコーディングしたというシンプルな構成。溺れたりヨーデルしたりの自由さが羨ましい。最初はディファレントアナザーに度肝を抜かれた。常々アイスで100年生きたくなる。素敵な曲をありがとう(笑)。

ライブ音源もこの頃が一番好きだ。鬱屈具合とパンクとロックの狭間が。

P-の中で一番好きな曲がこのアルバムの中の2曲、いまわしとpotpourri。この曲を歌った人が現在60過ぎ、先を走ってくれていることを希望にしている。

好き度:★★★★★★★(離れられない名盤)

4.Persepective(1982)

音と歌い方の不安定さ、ファンの中では最もP-らしい名盤の様だが良いと思えるまで2年位かかった。今ではポプリの次くらいに好き(1枚目と同点位)。一聴ではわかりにくいがやはりテーマはディスコミュニケーションだからだ。パースペクティブのライブ版がとても好きだ。

ライブの盛り上げ役ソリッドエアーはここでは空虚さと間抜けさが目立つ(カラオケで歌うと拍子抜けします)。ヒラサワには70になってもシャウトしてもらいたいが無理な話か。

他、愛しての叫び(本心?)といつまで経っても口が回ってない列車(ヴァーチュアルライブ参照)、不思議な空間ののこりぎりぎり(レコード版の方)が特に好きだ。

好き度:★★★★★★(これがP-らしさ)

5.ANOTHER GAME(1984)

一番の理解者である田中さんが抜けた後の1枚。曲調はパースペクティブとそう変わらないように思えるが余裕が無くなった様な感じ。一曲目の語りが中々曲者でアルバム通して好きかと言われるとちょっと下に置いてしまう。

シベリアはライブの方法編も好きだが、オランダは最後のらーらーがリフレインになっているのがあまり好きではない。歌声は全盛期なのだが。

フルヘはシャッフルでいきなりかかると危険。よく収録アルバムをパースペクティブと間違えてしまう。ライブは笑えるが超かっこいいのだ。昨年念願の手拍子が出来て嬉しかった。

珍しいカバー曲BIKEが面白いし聴き所はまだまだ多そう。あらためて聞き込みたい。

エコーズが結構好きだ。ポプリと同様カーニバルで終わる(祭囃子)。

 好き度:★★★★(慣れるまであと一歩)

6.SCUBA(1984)

後追いファンが一度は手に入れたいカセットブック。私はいまだに入手できていない。

ほぼソロ作だが流れ上P-の方に入れておく。

このアルバムが後のヒラサワの転換点になった。美しい曲を歌わせるきっかけとなった神尾さんに感謝である。ちなみにフィッシュソングはカセット版でもリサイクル版でもソロ版でも無いライブ版が好きだ。

フローズンビーチはデトネーターミックスのリサイクル版が至高。

他、七節男が歌詞、アレンジ共に面白くて好き。オハヨウ2は希望を感じさせる歌詞の美しい曲になった。BOATが後にああいう風にリメイクされるとは思わなんだ。

 好き度:★★(原曲はまだ歌い方に力が入り過ぎている感じ)

7.KARKADOR(1985)

解凍までの2枚はあまり好きではない。横川さん曲はなんだかオサレ過ぎる感じがして個人的には面白味がもっと欲しい。が、表題曲のカルカドルやサイボーグ、リークなど名曲も多いのがこのアルバム。

ライブではオルガン山のシャウトがたまらない。

好き度:★★(名曲は多いが通しで聞くとこんな感じ)

8.ONE PATTERN(1986)

引き続きヒラサワの声の熱も落ち着きちょっと地味なアルバム。ライブはこの頃結構楽しそうなのだが。ライブの方法、還弦など後のリメイクで名曲っぷりを発揮している。ヒラサワの後継者と呼ばれていたテルヲさん歌唱版のサンパリーツも良いものだ。

好き度:★★(リメイク版の方がよく聞いてしまう)

9.P-MODEL(1992)

ソロを経てテクノ回帰。私が初めてP-で入手したのがこのCDだった。スピチューやワイアセルフのいつものヒラサワ路線と、2Dやラボのことぶきが関わったピコピコ路線が良いバランス。文句なしの名盤。アミーゴだけは古くさく感じてしまうが。

CDケースの歌詞と3分待つNO ROOMの入れ方が心憎い。できれば単体CDも手に入れたい所だ。

この頃のライブに行きたかった。

好き度:★★★★(名盤だが最初に聴きすぎたので現在はこの位)

10.Big body(1993)

前作の路線を踏襲しつつさらに個性が増し、とっつきやすさは薄れたか。時間等曲率とか幼形成熟とか。

ビッグアイと地味にバイナリゴーストの笑い声が好き。

バーニングブレインはとばしてしまいます。ごめんなさい。いちいち書かなくてもいいか。

好き度:★★(前作に比べると通しでは聞かないかも)

11.舟(1995)

小西和尚が加入してからの1枚。和的な音が入ったがどうも古臭く感じてしまう。ヒラサワに夢見る力にという普通の曲(歌詞はいつものだが)を歌わせたという意味では偉大なアルバム。

中ではSaksitやソリトンの疾走感ある曲が好き。

亞種音では同梱されているシングル・ロケシューが名曲。何故アルバムに収録されなかったのか。企画があったからか。その頃のライブは面白そうだったので、DVD化してほしいのだが。

先駆けて発売されたというリミックス版は1曲聞いてしまいこんでありますが、今もう一度聞けば良さがわかるだろうか。後10年くらい寝かせそう。

好き度:★★(10年後に聞いたら味わい深いかも)

12.電子悲劇/~ENOLA(1997)

福間さんの曲が加わり、現代的な電子音でかっこよさが増した。ASHURA CLOCKが白眉。

アローンを逆さまにした孤独の病。テーマは変わらず。

高音が好きなのでBlack in Whiteがベストなのだが、ライブでは口パク疑惑が尽きない(私的に)。目の前で歌ってくれる券が発行されたら、この曲を歌ってもらう。それともウィキに書いてある半音あげてというのは加工してあるという事なのだろうか。そうだったらごめんなさい。

シングルカップリングのばだだもたまらない。

ENOLAはライブで映える曲。いつも圧倒される。そしてどこかに帰りたくなる。

好き度:★★(1曲1曲は好きだがアルバム通すとマンネリかも)

13.音楽産業廃棄物(1999)

改訂期の一つの完成形を見た。静動バランスの良いアルバムだと思う。テクノ民謡・論理空軍、回収船が特に好き。応援歌・ダストイドで幕。

この頃知っていればギリギリライブに行けた可能性があるのが悔やまれる。もうP-MODELを生で見る事はかなわないのだろうか。

好き度:★★★★(バランスが一番良い名盤)

→プレイリスト30に続きたいが眠いのでどうなるか

 

ヒラサワソロ全(大体)CD感想

ヒラサワにはまって大体5年くらい経過したのでちょっとした覚書。

1.時空の水(1989)

金星があれば全てよし。ソロ曲の中でも一番好きな曲がコレ。テクノ標榜するミュージシャンなのに一番好きなのがアコースティックとは。声が好きなんだは。

仕事場はタブーなど、まだP-の名残を感じさせる。ソーラレイもさわやかではなく不気味な歌い方で癖になる味。

最近あまり1枚目はライブで歌ってくれなかったが、2555でデューンを聞けて感動した。「僕」って言ってるのはこのアルバムが最後位か。貴重。

好き度:★★★(普通)

2.サイエンスの幽霊(1990)

タービンが入っているCDとして一部では有名だが、実はあまり好きではない。ノリノリ系よりしっとり系の方が好きなので。なので全体のリピート率は最下位かも。

しかしソロ史上最も変な曲、夢みる機械はヒラサワの代名詞である。2551のライブ版が最高。ロケット、QUIT等好きな曲はライブ音源で聴いている。ロケットが金星と同じ旋律だと知った時は驚いた。

FGGが地味に好き。

好き度:★★(ちょっと苦手

3.ヴァーチュアル・ラビット(1991)

好きになった当初はこのアルバムが入手困難だった。現在は再発なり、ハルディンドームなりで入手できるようになったので喜ばしい限りである。私はそんな入手が難しい時代にブックオフで簡単に手に入ってしまった幸運者である。

が、結構全体としては地味目なアルバム。

アメリカ批判ど直球な鷲のギターソロやひたすら低音で暗く怖い太陽の木等が聞き所。

山頂晴れてや死のない男はライブ音源で聴いてしまう。

ヒラサワ作物語や影うさぎ耳等、歌詞カードが中々見ごたえ有なので余裕があれば是非ハルディンではなく単独CDを手にしてほしいものである。

好き度:★★★(普通)

4.AURORA(1994)

バンド活動再開を経てこれまた地味目な1枚。PV含めファンにとっては鬼門な?ラブソングもここに。

サバスのSupernautのリフを借りた舵をとれやフェードラまんまなトビラ島などヒラサワの影響所がわかりやすいアルバムでもある。

初めて聞いた際にはなんじゃこりゃと思った呼んでるベルに愛着が沸いて来た今日この頃。

ジャケ写含め宮沢賢治早く読まねばなあと思う。2550のスノーブラインドがライブ音源の中でランキング上位に好きだ。ハイブリッドライブで聞けて感涙。

好き度:★★★(普通)

5.Sim City(1995)

私がニコ動で薦められ初めて買ったソロCDがこれだった。が、大分癖のある1枚ではあると思う。濃縮度高し。環太平洋擬装網やアーキタイプを最初に聴いたときの衝撃たるや。これを超えてしまえばヒラサワールドにようこそである。

何故タイなのにトルコ軍楽、キリスト教が混じってくるのか。それがヒラサワールド(と言って何か理由があったら教えてください。無知なので)。

月の影が苦手な声域なのだが時々無性に聞きたくなる。

通して聞くのは意外に少ないかも。

好き度:★★★(普通)

6.SIREN(1996)

アカペラの如く音数少な目で始まるこのアルバム、個人的にはヒラサワの声量の弱さが透けてしまっているような気がする。SIRENインタラは最高なんだけれども。

サイレンという題の曲でうーうー言ってしまうという、時に笑ってしまう行動をするのがヒラサワクオリティ。

出勤時はオンラインマレーシアで気合を入れる。暑い時期は特に。SIRENインタラのセイレーンがライブ音源の中でピカイチに素晴らしい。最後の繰り返しが何かが乗り移るかの様な呪文の様な。ただただ圧倒され聞き入る。

シャムライツの歌詞の意味はさっぱりわからないが曲調が好きだ。美しい。

好き度:★★★(結構好き)

7.救済の技法(1998)

初心者に薦めるならこれを真っ先に選ぶ。私がはまったきっかけが庭師だからというのもあるが、静動のバランスが一番好きな部類だからというのもある。マザーと橋大工とか。

おっさんの声が落ち着いてきたからというのもあるかもしれない(というか多分それが主要因)。

帰宅する際の曲は結構な確立でマザーになる。というか聞くと無性に帰りたくなる(聞かなくても常に帰りたいとは思っているが、さらにひとしお)。

 インヤーで始まる衝撃。中々他の歌手では無いよな。

余談だが、最初に購入した際HQ版だったので余韻がぶち壊しだったのだが、ハルディンが出て解消された。めでたし。

好き度:★★★★★(相当好き。人に薦めたい)

8.賢者のプロペラ(2000)

まるごと錬金術がテーマというヒラサワ趣味が存分に入った1枚。ますます歌詞の意味が理解不能。マンドレイクと聞き比べてみると面白い。何故愛が怪力で来るの?

バリバリファルセットに度肝を抜かれた円積法(別名:ネカマの歌)や高低差とギターソロがかっこいい達人の山(タイトル理解不能)が好きだ。ライブ版がこれまたかっこいいのよ。賢者インタラと2551。

珍しくギターソロの長い達人やアルベドのアコギバージョン、ピコピコ度が薄くなって聞きやすくなったロタティオンなどmp3版も必聴。

好き度:★★★(結構好き)

9.BLUE LIMBO(2003)

9.11に端を発する、ヒラサワ怒りのアルバム。それだけに難解かつメロディアスではなくお経度が増して初心者には聞きにくいかもしれない。私は結構好きだが。涼を求めて夏に聴きたくなる。

祖父は初っ端から巻き舌が炸裂していてらしくて大好き。他に無口な門やHALOの様な静か目な曲が好み。逆に表題曲のリンボーはそんなんでもない。

DDTの歌い方は笑ってしまうと同時に歌詞の内容は背筋が寒くなるような恐ろしさなのがヒラサワ節。

高貴な城は珍しく直球な反戦歌。テレビを通して戦争を眺める自分の立場を考えさせられる。タイトルにはプログレっぽさも感じる。

インタラがリカンベントに乗って登場したりエンタメ度が高く最高傑作。きれいなヒラサワことルークサトワンコンディアオだけはいけすかないが。

 好き度:★★★★(好きだが、薦めるにはまだ躊躇)

10.白虎野(2006)

1曲目から長めのシリアスな曲から始まるのだが、コーラスは何故かハ行ナ行なのでなんだか笑えてしまう。作ったのか何かのサンプリングなのかはわからないが。

記憶から来た男(初っ端ジェントルマンなのが耳慣れない歌詞でずっこけてしまう)、Σ星のシダのバカコーラス、強引な曲転換が特に好き。確立の丘の普通っぷりもまた良いものだ。

表題曲の白虎野はー娘の方がコーラスが美しくて好き。ヒラサワ声と女性コーラスは戸川さんにしろ毎回ぶつかるというかVSの如き様相になるので自分の声に合わせて調整したボカロ声の方がコーラス然とした美しい響きになっている。冒頭の美しさといったら、何回でも聴ける。難しい曲の様だがライブで完璧に歌い上げた時のすごさと言ったら奇跡の様。

入力するたびに思うのだが、いい加減びゃっこで一発変換出来る様になってほしい。覚えさせればいいんだろうが。

ベーグル二口は忘れられない思い出。

パレードはパプリカの挿入歌と合わせて傑作の一つ。語感が素晴らしい。奈落の底に落とされて終わる。

好き度:★★★★(もう一曲突き抜けた物があれば最高だった)

11.点呼する惑星(2009)

はまった当初、これが最新で、一番好きなアルバムだった。今は少し熱も治まって2、3番手にはなっているが。ピコピコ具合や音の遊び方も面白い。裏声とシャウト、地声のバランスが程よくミックスされている、声の良さを堪能できるアルバム。

人体夜行がほぼ地声で展開するので好きだ。

王道楽土はライブでのシャウトとギターソロが熱い。

好き度:★★★★(薦めたいがやや地味かも)

12.現象の花の秘密(2012)

ソロ現時点で核を除き最新作ではあるが、正直まだ消化できていないかも。幽霊船、ガーベラ、冠毛が特に好き。

パリーン音のしつこさに窓割りシリーズもここまで来たかの感。

インタラの表題曲の歌い方の荒さに変わって無さを実感し嬉しくなった。2パターンのオチが最高。サービス精神に脱帽。

好き度:★★★(好きだが、もっと聞き込まねば)

→P-編に続く